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一般的にカラスと呼ばれるのはハシブトガラス、ハシボソガラス、ミヤマガラス、ワタリガラス、コクマルガラスの5種類で、私たちが普段見かけるのはハシブトガラスとハシボソガラスになります。ハシブトガラスは森林を好む肉食性のカラスで、都心部で問題になっているカラスです。ハシボソガラスは草原を好み、農作物に被害を与えています。2種類のカラスは見た目や大きさはほとんど同じですが習性が異なるため、どちらのカラスかわかると対策を立てやすくなります(図1)。
牧場の被害状況としては、エサやゴミを食べられるほか、乳房にできた傷をカラスがつついた結果乳房炎を発症させたり、手術後や分娩後の陰部をつつかれるなどの被害が上げられます。
【図1】
カラスは頭が良いので、これだ!という対策はありません。また、カラスは鳥獣保護法の対象となる野生動物のため、むやみに捕獲や殺すことができず、鳥獣保護法の撤去申請の手続きをしなければ法令によって罰則を受けるので注意しましょう。
現状のカラス対策としては空気銃で追い払う、カラスを模したおもちゃを吊すなどが多くの牧場で行われていますが一つの方法は長続きしないので、カラスが慣れてきたと思ったら新しい対策を考えなければなりません。
また、牛のエサやゴミを食べられるケースでは、ネットを張って対策するのがベターなようです。